今注目を集めるエコな壁材「珪藻」とは何?

特徴や壁材にするメリットを解説!

「珪藻(けいそう)」という壁材はご存じでしょうか?珪藻でできた風呂マットやコースターなどの小物は知っていても、壁材になることは知らない人も多いかもしれません。ところが今、エコ意識の高まりから注目を集めている素材が「珪藻」なのです。珪藻とは何か?どんな特徴があって、壁に使うメリットは何か?などを詳しく解説していきます。

そもそも「珪藻(けいそう)」とは?

「珪藻(けいそう)」を知らないという方も、理科で「ミドリムシ」「ミカヅキモ」などとともに「ケイソウ」という植物性プランクトンを習ったことはあるはずです。この珪藻は、海や河川、湖沼に幅広く分布していて、珍しいものではありません。
その珪藻の殻が沈殿し、積み重なって化石化し固くなったものを「珪藻土」といいます。主成分は二酸化ケイ素です。

暮らしに溶け込む「珪藻」

珪藻は古くから人々の暮らしの中に溶け込み、活用されています。ギリシャでは、約2000年前から建築材料として使われていました。小孔が無数に開いていて不溶物だけを捕捉する性質を活かしてフィルターにしたり、電気を通さない性質を活かして絶縁体、適度な硬さを活かして研磨剤などにも使われたりしています。
日本でも、七輪の原料にしたり和島塗の漆に混ぜて丈夫にしたり、乾燥・吸水性の高さを活かし、コースターや風呂マットにしたりと、1990年代後半から多く使われるようになってきました。

珪藻を壁材に使うメリットとは?

珪藻はその特長を活かして多くの製品に使われていますが、近年、エコな素材として壁材に使うことが注目されています。壁材として珪藻を使うメリットは、次のようなものがあります。

珪藻土の吸湿・放湿性能を活かして・・・

珪藻には無数に穴が開いていて、余分な湿気を吸収する役割があります。逆に乾燥しているときには、湿気を放出するため、壁材として使ったときに自然と湿度調整ができるのです。

珪藻の断熱性能を活かして・・・

珪藻は熱伝導率が低いので、壁材として使ったときに外気温の影響を受けにくいというメリットがあります。夏の冷房、冬の暖房費を節約できる効果が期待できます。

珪藻の脱臭性能を活かして・・・

珪藻は、湿気とともに臭いも吸い取る効果があります。脱臭剤ほどの効果があるわけではありませんが、自分では気づかない生活臭などのちょっとした臭いやペットの臭いなどを気にする人にもオススメです。

珪藻の耐火性能を活かして・・・

珪藻には、燃えにくい特徴もあります。ほかの内装材よりも延焼を防ぐ効果も期待できます。

漆喰に似た風合いになる

漆喰の壁は、一般的な壁紙と違って、職人が手作業で塗っていくので独特な風合いが生まれます。ただし漆喰の壁にするには費用がかかり、職人の腕によって仕上がりが左右される面があります。
その点、漆喰に似た風合いになる珪藻の壁は、カラーも豊富で漆喰よりもリーズナブルに施工してもらえます。また、漆喰よりも塗るのが難しくないため、仕上がりも職人の腕に左右されないメリットがあります。

自然素材なのでエコでアレルギー症状にも影響しない

珪藻は自然の素材なので、エコ意識の高い人達から注目されています。また、化学物質を含む住宅建材によるシックハウス症候群やアレルギー症状が心配な方にとっても、有害な化学物質を含まない珪藻はオススメです。

珪藻の壁に適した場所と注意点

珪藻の壁は。防火効果があることからキッチンに向いていそうですし、給水効果があるので、洗面所にもよさそうです。ただし注意したいのは、珪藻の塗り壁は拭き掃除ができないという点です。そしてあまりに湿気が強い場所では、いくら吸湿性があるといっても、カビが生えてしまいます。水や油などの汚れが飛ぶ可能性があるところは、タイルやビニールクロスを併用するのがオススメです。
消臭効果を期待してトイレの壁に使うことを考えた場合にも、掃除のしやすさは考える必要があります。トイレは、壁も拭きやすい素材がオススメです。
珪藻のように調湿性をもった天然素材の塗り壁は、リビングなどの壁や天井など、広い面製に使用すると、より効果を発揮します。壁をDIYするのが流行していて、珪藻を自分で壁に塗るのも人気ですが、珪藻が適した場所を相談できるという面でも、プロに任せたほうがいいでしょう。

まとめ

今、エコの観点から注目を集めている天然素材の壁材「珪藻」は、耐火効果や防臭効果、消臭効果など、さまざまな効果が期待できる素材です。漆喰のような風合いも魅力です。ただし、珪藻の壁が向かない場所もあるので、注意しましょう。 「京都インテリアデザイン」では、実に75色もの珪藻をご用意しており、お選びいただいたお色を施工いたします。CCM(コンピューターマッチングシステム)によって、お部屋に合う世界にひとつだけのお色を作ることも可能です。 もちろん職人による手仕上げで、「ラフ仕上げ」「ウェーブ仕上げ」「スパニッシュ仕上げ」「ヒキズリ仕上げ」といった風合いの異なる塗り方からお選びいただけます。天井もコテ押さえ仕上げで、珪藻をご使用いただけます。珪藻が気になっている方は、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。