マンションでもできる?

リフォームとリノベーションの違いとポイント解説

マンション購入時には、真新しいキッチンやお気に入りの間取りで満足していたものの、長年住んでいると経年劣化は避けられず、次第に快適さが感じられなくなるものです。 そんなとき頭に浮かぶのが、リフォームではないでしょうか。ところがリフォームを調べていくと、リノベーションという言葉も出てきます。リフォームとリノベーションとは何が違うのでしょうか。マンションでもできるのでしょうか。詳しく解説していきます。

リノベーションとリフォームとの違いとは?

住宅の修繕・改修を意味する言葉として、1970年代の後半から住宅リフォームという言葉が登場します。ちなみにリフォームという言葉は、和製英語です。
この頃の住宅リフォームといえば、戸建て住宅の設備などの修繕が中心でしたが、1990年以降からはマンションリフォームへと市場が広がります。1995年頃になると、都心部を中心に個性的なセンスと価値観で、間取りそのものから大胆に住宅を改修するリノベーションが注目を浴びはじめます。
リフォームが老朽化した住宅や設備の原状回復・修復をおこなうことを意味するのに対して、リノベーションが既存の物件の空間の再設計という意味で使われるようになりました。たとえば、古くなったキッチンを最新型のキッチンに取り替えたいというときはリフォームであり、このときキッチンの壁を取り払ってオープンキッチンにしたいというという場合には、リノベーションといえるでしょう。
当然、リノベーションをおこなえば、工事期間と費用がかかります。ご用意できる予算と照らし合わせて、家の中のどこまで変えるかを事前に考えておくことが大切です。今住んでいる家の間取りも気に入っていて、雰囲気を残したい場合には、ユニットバスなどの古くなった設備の交換だけで十分なケースもあり、費用も期間も抑えられます。

リノベーションでできること

リノベーションの最大の特徴は、自分好みの設計に合わせて住空間を作り変えられることです。家族の成長やライフスタイルに合わせて、家の中を作り変えたいというニーズ、たとえば家族が増えたので仕切りの壁をなくしてリビングを広げたり、在宅ワークにつきもののリモート会議ができるように半個室の間取りを作ったりなどがリノベーションの事例として挙げられます。
リノベーション前提で中古マンション探しをすることで、家探しの選べるエリアと物件数が増えるというメリットもあります。好立地でありながら、築年数が古く、間取りや設備が一昔前という点で不満を感じたとしても、リノベーションをすればデザイン性や機能性を向上させて、自分好みの住空間を作ることが可能だからです。
都心部にある築年数の古いマンションはとくにヴィンテージマンションと呼ばれ、パリのアパルトマン風にするなど、自分好みのおしゃれな住空間にリノベーションをして住む人が増えています。都心部でありながら、新築よりコストを抑えられるケースもあるのも魅力です。
近年のリノベーションでは、耐震性や断熱性などの機能面を向上させるためにおこなわれるケースも増えています。断熱や遮熱などを通じて外気温からの影響を抑え、「夏は涼しく、冬は暖かい」住まいが注目されています。
一方、リノベーションのデメリットは、費用と時間がかかることです。しかも工事の規模は大がかりのため、その間の仮住まいも用意しないといけません。事前の準備計画は、リフォーム以上に入念におこなう必要があるので注意しましょう。

マンションのリノベーションはどこまでできるの?

ところで、マンションのリノベーションはどこまでできるのでしょうか。マンションに住んでいる場合、変更できない箇所がありますので、注意しないといけません。

マンションの共用部分は変更できない

代表的なマンションの共用部としては、玄関扉(外側)、ベランダ・バルコニー、窓枠・窓ガラス、建物の構造躯体であるコンクリートの壁・天井・床(スラブ)が挙げられます。おしゃれなベランダに作り替えたい、玄関扉を変えたい、玄関扉の色を塗り替えたいというのはできません。

マンション構造によって間取りの変更ができない場合もある

マンションが重量鉄骨造(S造)であれば、間取りは自由に変更ができますが、鉄筋コンクリート造(RC造・SRC造)の場合は、建物を支える方法によっては、間取りの自由度が制限されます。

鉄筋コンクリート造(RC造・SRC造)の建物を支える方法は、次の2種類です。
・ラーメン構造:柱や梁で建物を支える
・壁式構造:壁で建物を支える

ラーメン構造の場合は間取りの自由度はありますが、壁式構造の場合は室内の壁が建物を支えているため、取り払えません。結果、間取りの自由度が制限されてしまいます。

キッチンの移動はできる?

壁側にあるキッチンをアイランドキッチンにしたいなど、キッチンを移動させるリノベーションも人気です。マンションによっては、配管を移動させるスペースがあるかどうかが焦点になります。配管を移動できるのであれば、マンションでもキッチンやトイレの場所の変更は可能です。

まとめ

長年同じ家に住んでいると、水回りの設備などの老朽化は避けられません。また、住み心地のよい住空間に作り替えたいと思うかもしれません。そんなときは、リフォームからリノベーションまでトータルに扱っている会社に相談するのがよいでしょう。 「京都インテリアデザイン」は、マンションのリフォームからリノベーションまで手がけるだけでなく、空間設計、色彩、照明、家具などを含むインテリアも総合的にデザインしご提供し、あなた好みの快適な住空間作りのお手伝いをさせていただいている会社です。ぜひお気軽にご相談ください。